「10月1日、郵政民営化スタート!」の、妙な静けさ | 大阪の片隅から「日本社会を変えたい!」と思い「こっそり」と叫ぶ。

「10月1日、郵政民営化スタート!」の、妙な静けさ

10月1日は、
「郵政民営化スタート」
の、話題を、あちらこちらで聞きました。
朝や晩のニュース、新聞などでも、取り上げられていました。
そういえば、
「小泉政権下で、郵政解散選挙が行われ、自民党が圧勝」
したのは、もう、遠い昔に感じられます。
あの時は、
「改革派 対 抵抗勢力」
なんてフレーズで、マスコミも盛り上がっていましたね。
あの盛り上がりを考えると、
「今日の報道は、いまひとつ、盛り上がりに欠けた」
と、感じました。
しかし、それは、ある意味、当然です。
なぜなら、
「郵政民営化によって、私達が直接得るメリットは、ほとんど、ない」
のです。


今日の報道では、
「ゆうちょが銀行並みに、手数料が値上げ」
「地方での郵便サービスが、どんどん低下している」
という話題が中心でした。
これは、今更報道するほどのでもありません。
ある程度、予想された事です。
ずっと以前の記事でも述べたのですが、
「民営化が、サービス向上に、繋がるわけでは、ない」
のです。
「役所から民間に」
こうなれば、
「会社を維持するためには、利益を上げる」
のが、当然です。
ですから、
「利益が得られない仕事は、しなくなる」
のが、当然です。
銀行事業はともかく(?)、郵便事業は、
「民間と、激しく争う分野」
です。
「競争があれば、サービスが、よくなる」
のが、当然の理屈です。

ですが、
「価格競争の果てには、品質維持が難しくなる」
のです。
今すでに、
「民間宅配各社とも、配達を別会社に委託する」
というケースが増えています。
委託するのは、当然、
「少しでも安い業者に委託する」
のです。
そのため、郵便に限らず、
「民間宅配でも、配達に関するトラブルは、少なくない」
のが、現状です。
これから、ますます「ひどくなる」可能性も、あるのです。


そもそも、郵便局の民営化は、
「郵貯がかかえる巨額の資金を、国から民へ」
という狙いがあってのことです。
このこと自体は、悪いことではない、と私は思っています。
ですから、郵政民営化の実感とは、
「身近に実感できるサービス向上」
などではなく、
「遠い将来に、違う場面で感じることが、

出来るかもしれない」
といった事なのです。
だからこそ、
「今郵政民営化でも、マスコミが、いまひとつ盛り上がらない」
のです。


だからといって、
「規制緩和や公務員改革が、悪いことでは、ない」
のです。
ですから、私達は、
「マスコミのお祭り騒ぎに惑わされること無く、
本当に必要な改革とは何か?」
を、見極めることが、この先ますます大切になるだろう、と思っています。